次の日、水沢くんは学校に来なかった。
『そりゃ、そうだ。』
どうでもよかった。

数日後、親のラーメン屋の手伝いをしていた。すると、特攻服の男の子が4人入ってきた。

「あっ、プリント届けてくれた三上さんだ！
親の手伝いって、ラーメン屋なんだ！」

『関わりたくない』

「注文は？」
「俺、塩」
「俺も。」
「俺は、味噌。」
「俺、醤油。あと、ギョーザ。」
「じゃあ、ギョーザ4人前ね。」

「かしこまりました。」

「三上さん、偉いね。バイトもして、親の手伝いもして。」
「いえ、勉強の息抜きです。」
「真面目。」

水沢くんが急にいい出した。
「決めた。俺、明日から学校行く！
三上さん、迎えに来るから一緒に行こう！」

「は？私がですか？」
「いいじゃん。三上さんが一緒に行ってくれるなら行く。」

仲間の1人が言った。
「三上さん、頼むよ。コイツと一緒に学校行ったって。」
「はー。」

『めんどくさ。何で私が？でも、助けてもらってお礼もできてないし。』

「はい。わかりました。」

平凡な人生がガラリと変わり始める。