15
一年後。
十月。夜一時。ホストクラブLOVE。華やかな夢の国。本日の営業終了時刻である。
「神子。その子……、どうするんだ? タクシーなら呼ぶが……」
「……、いえ、夜神さん。僕が……、連れていきます」
「……? そうか。まぁ、問題は起こさないようにな」
「……はい」
千尋はゆず葉を抱えて店外に出る。ゆず葉は飲み潰れている。お酒を飲んだことはあった。だが、ボトルを一本飲み干すのは、一八歳の少女には無理があった。
「……ぐへへ……、千尋きゅんと……、密着……、ぐふふ」
「家どこですか? 連れていきます」
「……、今日はぁ……、あたしぃ、帰りたくないなぁ……」
「じゃあ、ホテルですか」
「ぐへへ……、うん……、ホテルぅ」
「じゃあ、そこのラブホテルでいいですね」
「うん……、千尋くんがいるならどこでもぉ……」
千尋は小さな体でゆず葉を支える。ゆず葉は自立できず、支えがなければ倒れてしまう。一歩ずつ、引きずられながら歩く。
千尋の体に触れたのは、あの日以来。愛依子と千尋を刺したあの夜。
優しい匂い。柔軟剤と太陽とお酒の匂い。千尋の腕に抱かれている。顔を寄せる。
ゆず葉は幸せを感じる。千尋への執着は、おかしいのかもしれない。付きあったことはない。深い交流があるわけでもない。でも、六年生のあの日。出会ってしまった。好きになった。運命を感じた。だから、これからもずっと好き。ずっと。
一年後。
十月。夜一時。ホストクラブLOVE。華やかな夢の国。本日の営業終了時刻である。
「神子。その子……、どうするんだ? タクシーなら呼ぶが……」
「……、いえ、夜神さん。僕が……、連れていきます」
「……? そうか。まぁ、問題は起こさないようにな」
「……はい」
千尋はゆず葉を抱えて店外に出る。ゆず葉は飲み潰れている。お酒を飲んだことはあった。だが、ボトルを一本飲み干すのは、一八歳の少女には無理があった。
「……ぐへへ……、千尋きゅんと……、密着……、ぐふふ」
「家どこですか? 連れていきます」
「……、今日はぁ……、あたしぃ、帰りたくないなぁ……」
「じゃあ、ホテルですか」
「ぐへへ……、うん……、ホテルぅ」
「じゃあ、そこのラブホテルでいいですね」
「うん……、千尋くんがいるならどこでもぉ……」
千尋は小さな体でゆず葉を支える。ゆず葉は自立できず、支えがなければ倒れてしまう。一歩ずつ、引きずられながら歩く。
千尋の体に触れたのは、あの日以来。愛依子と千尋を刺したあの夜。
優しい匂い。柔軟剤と太陽とお酒の匂い。千尋の腕に抱かれている。顔を寄せる。
ゆず葉は幸せを感じる。千尋への執着は、おかしいのかもしれない。付きあったことはない。深い交流があるわけでもない。でも、六年生のあの日。出会ってしまった。好きになった。運命を感じた。だから、これからもずっと好き。ずっと。

