蹴られたり、殴られたり、ランドセルを外に投げられたり、勉強道具を投げられたりしていただけ。



身体に傷がつかない程度だった。



だから、耐えられた。



中学校に入ってすぐ、母がこの家を何も言わず出て行った。



そして、父が私にする暴力の内容が変わった。




まずは、背中にたばこでやきを入れられた。



殴るときも、蹴るときも手加減なんて一切感じさせないそぶりで。




ご飯なんてないのが当たり前。




まともな食事を父から与えてもらったことなど1度もなかったかもしれない。




「あの女に似てきて、腹が立つ。余計に、頭がいいのは‟あいつ”にそっくりだ」




必ず繰り返されるこの言葉。



ごめんなさい。



私が生まれてきてしまって。



ねぇ、私が生まれてこなければ、お母さんとお父さんは今でも笑って暮らせてた?