私は、物心ついた時からなんとなくは分かっていた。



幼いながらにも、感じとれる何かがあった。



『愛』なんて生まれたこのかた、感じたことなんてない。



父の目は、いつも怖かった。



何か憎たらしいものを見るかのような目。



私を『いらない子』としてるみたいに。



きちんと、いつも私は『いい子』でいるために努力していた。




でも、私が嫌いな父にはそんなの関係なかったみたいで。




気が済むまで私に手をあげる。




母は、いつも「ごめんね」って言ってくれる。



父の権力は絶対。




母は、父に逆らうことなんてできなかった。



だから、当然私もそうで。



私は、母と愛人の間に生まれた子。



それが発覚したのが、私が生まれて3歳になったころだったらしい。



父に似てる要素が全くなく、疑問に思った父がDNA鑑定を秘密裏にしていたらしい。




そこで、色々調べたところ私が生まれる前に愛人がいたことが発覚。




小学校の頃は、まだ暴力といってもたかが知れていた。