これはある、闇の世界を生きる男と豹が唯一愛した女の話。



今宵 紫苑(15歳)
 幼いころから、家族に『いらない子』として扱われる。
 学校でも、ひどいいじめにあっていた。
 容姿端麗。絶世の美少女。
 叔母の家に引き取られ、肩身の狭い思いをしている。





私が学校に通わせてもらうことができていたのは、中学校まで。



今は、心優しいマスターがいるバーで働かせてもらっている。




私が働かなきゃいけないのは学校になんて通わせてもらえないから。



叔母さんは、仕方なく私を引き取った。



だから、高校に通わせてもらえるはずがなく…。



月5万この家に入れなきゃいけない。



高校生だから、稼げる額は少ないけど認めてもらうために私なりに頑張った。



必死だった。



『私が、生まれなきゃよかったのかな。』





なんて、今まで何十回、何百回繰り返してきたであろう自虐の言葉。




本当のお父さんはどこにいるの・・・?