数日後、仕事中見てしまった。
ひなちゃんと圭太くんとのやりとりを。

「笑顔できるようになってんじゃん。
 なやんでたよね。」

『あー、ひなちゃんだったんだ。
なんか、ショック。』
私は、自分の気持ちに気付きかけていた。

帰り際、圭太くんが声かけてきた。
「今度の夜勤一緒なんで、夜勤明け、仮眠したら、行きたいところあるんで、一緒に夕ご飯食べてから、行きませんか?」
「いいよ。」

『お試しデートちゃんとしなくちゃね。
 相手がわかるから、やれる!っか、
次の日、圭太くん誕生日じゃん。
なんかしてあげよう。次の日は、ひなちゃんと会うだろうけど。』
私は、誕生日も兼ねて、お試しデートを完璧にやることに専念することにした。