「てめぇ学校来ず何やってた」

「家の事情で……」

「春があいつに襲われたんだ。俺が目を離した隙に……」

「春先輩は今何処に…」

「自宅謹慎」



何で……春先輩が謹慎?



「分かってんだろ。相手はアルファ、やられたのはオメガ。

フェロモンで誘ったオメガが全面的に悪いんだとよ」

「そんな……」

「中学の時と何にも変わってねぇ……俺はまた春を守れなかった」


「時雨先輩のせいじゃ……」






先輩の手は俺の胸ぐらを掴み壁に押し付けた




「てめぇは何やってたんだ!!

お前も春を守ってくれると信じてた。なのに……」







押し付けた手はゆっくりと力が抜け

先輩はその場に座り込んだ







「すみません……」

「謝んな……お前に期待してた俺が悪い」

「時雨先輩……」

「悪ぃけどしばらく顔見せんな。お前見ると殺したくなる」







俺はそれ以上何も言えなかった