「いつものアキちゃんだ……」
「ははっ、なんだそれ」
ダメージジーンズに白Tシャツ。
昔から変わらない、ラフなアキちゃんの私服。
最近はずっとスーツ姿の"先生"のアキちゃんだったから、不覚にもキュンとしてしまった。
「で?どっか出かけんの?」
「うん。千尋ちゃんがこれから遊びに来るから、駅までお迎えに行こうと思って」
「あー、お前最近手塚と仲良いもんな」
納得、と言わんばかりのアキちゃんに、えへへと笑みが溢れる。
仲良し、だって。
アキちゃんからもわたしと千尋ちゃんがそう見られていることが嬉しくて仕方ない。
この前の体育祭で、またさらに千尋ちゃんと仲良くなれた気がする。
それに、他のクラスの女の子たちとも少しずつだけど話せるようになってきたし。
それもこれも全部、清瀬くんのおかげ。