下を向いてビクビクしてばかりだったのに、こうやって笑いかけてもらえると一気に嬉しい気持ちが溢れ出す。


ありがたくその絆創膏を受け取って5枚揃えたわたしは、ゴール目掛けて全力で走り出した。





「赤組、2位でゴール……!」

司会者の声がグラウンドに響く。



「はぁ、はぁ……っ、2位……?」


あれだけトレーニングしたのに、ちょっと全力疾走しただけですっかり息切れ状態。


でも……!


「みっちゃーん!おめでとう!」

「月島さん!やったねっ!」


少し離れたところから、千尋ちゃんとクラスの女の子たちが手を振ってくれている。



「やっ……たぁ!」


1位にはなれなかったものの、最初の玉入れから比べたら好成績。


「すごいよみっちゃん!お疲れ様」

応援席に急いで戻ると、千尋ちゃんが笑顔で迎えてくれた。


よく頑張った!と、頭を撫でられる。


クラスの女の子たちもおめでとうと笑ってくれた。