キミは掴めない。



え、え、なんで……!?


「……っ、えと……」


まさかの事態に頭の中がパニックになって、いつもの人見知りが発動してしまった。


せっかく話しかけてもらってるのに、上手く話せない。


また違う緊張で震える手で、彼女たちにお題の紙を見せた。



「えーっと……、絆創膏5枚必要ってこと?」

その問いに、コクコクと首を縦に振る。



あぁ、もう情けない。

せっかく話しかけてくれて、しかもわざわざ手伝おうとしてくれてるのに。


思わず視線を下に落としたとき、ふと頭に浮かんだ。



『お守り。男子リレー1位になったご利益付きだ』


さっきの清瀬くんからの言葉が頭の中で繰り返される。


手を頭に伸ばして、ハチマキを触った。


ここからじゃ色は見えないけれど、清瀬くんがくれた、赤いハチマキ。

わたしの、お守り。