キミは掴めない。



「え、5枚!?ごめんみっちゃん、私2枚しか持ってない……」


そう言ってポケットから小さなポーチを取り出した女子力高めの千尋ちゃんは、2枚の絆創膏を貸してくれた。


2枚だけでも充分ありがたい……!



「28センチの上靴の人!是非貸してくださーい!」


「誰かうがい薬持ってる人ー!」
「ぎゃははっ、それは保健室行って借りてこいよ〜」


あちこちで、いろんなお題が飛び交っている。


この学校の借り物競走は少し特殊なものが多いらしく、まだゴールしている人はいなかった。


もしかして、絆創膏5枚って難易度低かったりする?


とは言いつつ、あと3枚を集めようにも、誰に話しかけたらいいのか……。



「おーい、月島さーん!」

「!?」


少し離れた場所から、突然名前を呼ばれたのはそんなとき。


「もしかしてお題に困ってる?」

「なになに〜っ、何が必要なの?」


集まって来てくれたのは、同じクラスの女の子たちだった。