キミは掴めない。



「きゃ〜っ!清瀬くーん!」

「頑張ってー!!」


グラウンドへ戻ると、そこには清瀬くんファンの女の子たちが声援を送っていた。



学年混合の男子リレー。


アッシュグレーの髪に、わたしと同じ赤いハチマキが巻かれている。



「位置についてー、よーい……」

───パァン!


ピストルの音と同時に、第1走者が走り出した。


1組であるわたしたちは、赤が目印。

1年生、2年生、3年生の順番に走るから、清瀬くんは2番目だと教えてもらった。



1走者の子がコーナーを曲がって、清瀬くんへとバトンが渡る。


「きゃ〜っ!!」

「清瀬!行けーっ!」


男女共に大きな声援を受けながら、清瀬くんはどんどん加速していく。