キミは掴めない。



「美瑚?」

「あっ!えー……っと、ほら!千尋ちゃんと大野くんの見に行こうよ!ねっ?」


また顔を覗き込まれそうになって、慌てて清瀬くんから一歩離れた。


あっ、ぶない、危ない。

そうだよ、清瀬くん、顔はカッコいいんだもん。


不意に優しく笑ってくれるのとか、反則だ。


なんだか頬が火照ってるような気がして、パタパタと手で仰いだ。




それから自分の出番が来るまでは、いろんな競技を応援して。



「あーっ!負けた負けた!」

「ふふっ、でも2位だよ。すごいよ」


あっつい、なんて言ってパタパタ顔を仰ぐ千尋ちゃんと、自動販売機に飲み物を買いに来た。