「ここに皺寄ってんだよ」
そしてそのまま眉間をグリグリと押されて、痛いあまり思わず声が漏れる。
「……清瀬くんのバカ」
「あー、はいはい」
文句のひとつでも言いたいのに、言ったところで清瀬くんは痛くも痒くもなさそうなのがまた悔しかった。
「ほら、アレ」
「え?」
「あいつらを見習えばいい」
そう言って清瀬くんが指さしたのは、少し離れた場所で二人三脚の練習をしている千尋ちゃんと大野くん。
2人は、男女混合枠でペアになって走るらしい。
「あーもう、何してんの!ほらもう一回行くよっ」
「ちょ、千尋さんペース早すぎじゃない?」
「タカが遅過ぎんの!」
ギャーギャー言い合ってる2人は、文句を言いながらも何度も何度も走る練習をしている。
それがなんだかんだ楽しそうで、清瀬くんの言いたいことがなんとなくわかった気がした。



