キミは掴めない。



え。だって借り物競走って、お題の物持ってゴールするだけでしょ?


「お題の物が簡単に見つからなかったら、結構な時間走ってると思うけど」

「ウソ……」


わたしの甘い考えを読み取ったのか、千尋ちゃんは苦笑い。


「あ、じゃあさ、」


どうしようとテンパり始めたわたしを心配してくれたのか、あることを提案してくれた。


「一緒に体力づくりでもする?体育祭まで1ヶ月弱あるし」

「体力づくり……?」

「そう。私、ダイエットも兼ねてよくやるの。だからみっちゃんも一緒にどう?」


にこりと笑う千尋ちゃんが美人な秘訣は、きっとその努力の賜物なんだろう。


何もしなくたって綺麗だろうに、千尋ちゃんはすごい。


「わたしにもできそうかな?」

「大丈夫!みっちゃん用に簡単なの考えるから!」


ねっ?と言ってくれる千尋ちゃんに、コクリと頷いた。