キミは掴めない。



千尋ちゃんとは、お友達になれてからずっと一緒に過ごしている。


「清瀬の後ろに隠れてたみっちゃん可愛かった〜。本当に人見知りなんだね。可愛いから私が守りたくなっちゃう」


少し、というかかなり、気に入ってもらっているとは思うし。


「みっちゃんは借り物競走と玉入れだっけ?」

「うん、できるだけ走らない競技にしたくて……」

「あはは、みっちゃん運動音痴そうだもんね」


そんなところも可愛い、と笑ってくれる千尋ちゃんは、リレーと騎馬戦と二人三脚に出るらしい。


千尋ちゃん、足速そうだもんなぁ。


体育祭は1人最低2種目が絶対条件。

運動ができる人は3種目とか普通に出るらしいけど、わたしにはそんな大変なことは到底できるわけもない。


「けどさぁ、みっちゃん」

「?」


机に頬杖をついて、千尋ちゃんは不思議そうに言う。


「借り物競走も、そこそこ走ると思うよ?」

「えっ……!?」


まさかの言葉に、顔が固まった。