キミは掴めない。



「千尋ちゃんね、移動教室もお昼ご飯も、ずっと一緒にいてくれるの」

「うん」

「朝もおはようって言ってくれて、帰りもまた明日ねって言ってくれて」

「ははっ、うん」

「わたしもうダメかもしれない……って、清瀬くんなんでそんなに笑うの!?」


パッと見上げた先にある清瀬くんの顔は、それはもう楽しそうな笑顔。


口に手を当ててクツクツと笑うその姿は、悔しいけど絵になる……とか言ったら絶対またからかわれるから言わないけど。


「いや、可愛いなと思って」

「か、かわ……っ!?」


そして清瀬くんが突拍子もないことを言ってくるものだから、わたしはまんまとその言葉に反応してしまった。

やっぱり笑われるのは予想通り。


「……キライ」


ムッとしてそう言っても、「ごめんごめん」と頭を撫でられて終わりなのが悔しくてたまらない。