「うん、友達。あれ、ダメ……かな?」
にこりと笑った手塚さんに、ブワッと気持ちが溢れてきたのがわかった。
「い……」
「『い』?」
「いいんですか……っ!?」
勢いよく出た声。
嬉しすぎたあまり、人前なのによく声が通った気がする。
「ふはっ、素直すぎ」
案の定、清瀬くんには笑われて。
「やっぱり可愛いっ!」
手塚さんには再びギューっと抱きしめられた。
「じゃあ、決まりね!よかったらみっちゃんも私のこと名前で呼んでほしいな」
あと敬語も外してくれたら嬉しい、と。
まさか誰かにそう言ってもらえる日が来るなんて思ってもみなかったから、妙に緊張してしまう。
「ち、千尋、ちゃん……?」
「んもうっ、可愛い!」
それからしばらく、清瀬くんと大野くんに苦笑されながら、彼女……千尋ちゃん、に頭を撫でられ続け。
解放された頃には、もう日が沈み始めていた。



