キミは掴めない。



「出た、人見知り」
 

清瀬くんにはそう言われてポンポンと頭を撫でられる。


でもそれは、さっきまでのからかいとは違うような。

まるで、よく頑張ったと言ってくれているみたいで。


「か、可愛い〜!なにこの子、天使っ!?」


直後にまさか手塚さんに思いっきり抱きしめられるとは、まるで想像もしていなかった。


ギューっと抱きしめられて、再び彼女の口から出たのは「可愛い」というわたしには似合わない言葉。


「え、えと……?」

「んもう、ヤバい。照れてるのがまた最高っ!ずっとギュッとしてたいくらい〜」


よしよしと、それはもう目いっぱい、なんならここ最近で一番と言っていいくらいに、わたしは手塚さんに頭を撫でられ続ける。


「千尋、そろそろ離してあげたら?彼女……月島さん、窒息しそう」

「えっ、嘘!?」


大野くんの言葉で手塚さんが解放してくれる頃には、髪はかなりぐしゃぐしゃになっていた。