手塚千尋(てづかちひろ)さん、だ。
金に近いくらいの明るい茶髪に、ショートヘアがよく似合う綺麗な人。
髪の間から、右耳にキラリとピアスが光って見える。
「あ、あの、その人……大野くん、大丈夫……ですか」
「あぁ、タカ?大丈夫大丈夫」
ケラケラと笑いながら、手塚さんは、隣でいまだに悶絶している大野崇(おおのたかし)くんの背中を再びバシバシと叩いた。
「いってぇ〜……。あの千尋サン、手加減とかは」
「ん?男なんだからそんなのナイ」
背中をさする大野くんに「だってタカが悪いんでしょ」と一喝した手塚さんは、なんだかカッコいい女の子って感じがする。
「だってその子アレだろ?委員決めのとき久遠が名前で呼んだ……」
「……へ」
次は、チラッとわたしを見た大野くんとばっちり目が合ってしまった。



