キミは掴めない。



な、なに……!?


突然のことに驚きすぎて、後ろを振り返るのが怖い。


「アレ、違った?おーい」


わたしに話しかけてる……よね。

たぶん、そうなのはわかってるんだけど……。


「ちょっとタカ!びっくりしてるじゃん。やめたげなって」


背後からまた別の女の子の声が聞こえて、それと同時にバシッと何かを叩くような音も聞こえた。


「ってぇ〜……」なんて悶絶した男の子の声に、思わずゆっくりと振り返る。


すると、その瞬間に後ろの席に座っていた女の子とばっちり目が合った。


「……あ、ごめんね月島さん。急に後ろからフルネーム叫ばれて驚いたでしょ?」


困ったように笑った彼女は、そう言ってわたしに謝る。