「じゃあもう一回聞くが。ほんっとーに、大丈夫なんだな?」

「んもう、だから大丈夫だってば。心配しすぎ」


とある昼休みの数学準備室。


副委員長の雑務という名目で呼び出されたわたしは、目の前の担任───アキちゃんにしつこいほど心配をされていた。


「いまだに信じられねぇんだけど。みぃがあの清瀬と一緒にクラス委員だなんて」


本当に脅されてるわけじゃないんだな?と、この数分で何度目かわからない質問が飛んでくるものだから、いくらアキちゃんとの時間でもさすがにもう飽きてくる。


「脅されてなんかないよ。アキちゃん、清瀬くんを何だと思ってるの……」

「いくら人気者だからって、みぃを無理やりクラス委員にしていいわけがないだろ」