春が来たわ…私の導く季節。
私はまた私の手で、この春を導いていくの。

私の役目が終わればまた、貴方が夏を導くから。

季節は巡る。









人や生き物も、出会いと別れを繰り返しながら。

貴方と会えるのは私の導く春の終わり。
ほんの少しの間でも貴方に出会うのを夢見て、私が再び眠りに就くまで、この世界に春を……

『小春…』

そう、貴方が私を優しく呼んでくれる、その時まで……