「あんたには本当に好きな男がいないの!」 「もうすぐ25歳やろう」 「いないって知っているでしょう」 「四捨五入したら、もう、30歳、昔なら嫁にいっても可笑しゅうない」 「叔母さんからお見合いの話し持ってきているけど、どうする」 矢継ぎ早に、母さんから厳しい言葉が飛んでくる。 きっと、ずっと、我慢していたのだろうか。