本当は出席を少しだけ、皆に会うの躊躇していた。 怖かったんだ。 何を着て行けば良いのかと悩んで、鏡を見ている自分の姿。 彼氏がいない寂しそうな顔なんか見せたくない。 でも、来て良かった。グダグダ悩んでいたって何にも起きないのだから。 「正則、カッコいい」 「健太郎もすっかりサラリーマン」 「可愛い彼女出来たんでしょう。顔に書いてあるよ」 いがぐり坊主であった野球部連中もスーツ姿が板につき似合っている。