***** ─────奇跡が起きた日 キリコ祭りから、1か月程過ぎたであろうか? 何の気まぐれなのか。その日、仕事休みに賑わう店を手伝っている。 今日は茶屋街の祭りの日。朝から観光客で通りはいっぱいとなっていた。 「あっ、あのひと……」 再び、白熊の姿を父親がやっている和菓子屋の軒先に見た。 嘘でしょう。きっと、人違い。 今日は真っ白なおろしたてみたいなTシャツを着ている。 どんどん近づいてくる。 どうしよう。一歩も歩けないほど、身体が動かない。