いつでも、いざとなると、身動きできなくなっている。
いつも、自分の心を閉じて、逃げてしまう。
本当にバカ野郎だよ。

「ゆき乃、どうしたの?」
「ううん、何でもない。でも、今日はありがとう」
皆はわたしの顔の移ろいを見て、不思議そうに立ち止まる。