「好きだけど結婚は無理、彼はお金ないもん。離れると寂しいから」 「でも、先のことなんか、分かんないよ」 「なんで……」 「恋は先が分からないから、夢があって楽しいんじゃない」 「変なの」 今度は、彼女が言い返してくる。 「和美こそ、不倫していた彼氏をいつまで待つの?」 「放っておいて」 酒でさらにテンションが上がった幸子が、わたしに絡んできた。