「ゆき乃、あんまり、脅かすなよぉ」

「女は繊細なんだから。このままだと、どんどん、彼女の心離れちゃうから」

「彦星、しっかりしなきゃ」
どんどん、けしかけてゆく。

「季節は紅葉の秋からさらに厳しい冬に向かってしまうよ」
「冬になったら、織り姫は二度と会えないんだよ」
兄ちゃん、黙ったまま。