雑草むしりにも虫にも、早起きにも慣れてきた。

「南先輩、いつの間にか夏到来ですね。太陽が暑いです」

先輩は眩しそうに目を細めて空を見上げた。

「ほんとだな。暑い中、朝早くからご苦労さん」

「そんなのは全然!私は楽しんでやってますから」

「そう言ってくれて嬉しいよ。でも夏バテには気をつけて。ここは日差しがすごいからね」

「私が夏バテなんて、あり得ないです」

夏バテどころかむしろ、先輩に会えた日には幸せで、元気になれます。なんて口が裂けても言えない。

ううん、言わないんだ。