〜健side〜

春の風が目の前を通る。
木が揺れるのと同時に、桜の花びらが散る。

今日は、皆が楽しみにしているクラス替えだ。大人数を目の前にし、クラス表を見る。
2-A組から順に目を通して行くと、
C組の五番目に「岡島 健」と書いてあった。

C組の教室に足を運ぼうとすると、
見たことの無い女子の頭と俺の肩がぶつかった。
「…なさい。」
よく聞こえなかったが、多分ごめんなさいと言ったのだろう。
「こちらこそ、ごめん。」
と、言って俺はアイツを後にして教室へ入った。