「ほら、おいで」



壁に追いやられてるこの状況も、この距離も、トイレのエピソードも、ぜんぶ恥ずかしくって全身が熱い。

織を見れない。

真っ直ぐな瞳から、思わず視線をそらした。



「…じゃぁなんで?」

「もーっ、なにがっ?」


「なんでそんな恥ずかしがってんの」



織さん…その質問はあまりにも直球すぎるよ…

どうする、立夏。

さぁ…どうやってこの状況を乗り切るのか立夏

どちらかを選べば爆弾は爆発する。

他の話題を出すか…それとも素直に気持ちを話すか…どうする?!……どうする立夏ーー?!



「…俺とチューしたから?」



どっかーーんッ

おぉっと?!
相手からの攻撃で立夏のHPはゼロだぁぁ!!


…うぅっ…織つよい…



「…やめてよ、せっかくなんでもないふりしようと思ったのに………意識しちゃうと、恥ずかしいもん」



HPゼロの私は前を向く元気がなくて、俯いたままそう言った。


ほんとうは、織の背中をおしているときだってドキドキしてた。

…織の背中…熱かったな…とか、ずっと考えちゃって、頬が熱くなった