「ほら、おいで」



しばらく歩いていると、懐かしいと感じる自分の家が見えてきた。



「あー……やだなぁ」



母ちゃんまだ怒ってるかなぁ…うん、絶対怒ってるよ…ツノはやして怒ってる……



『えっ?!立夏、どこいくの?!』



クリスマスイブの夜、私が玄関でくつをはいていると、母ちゃんが焦ったようにそう問いかけてきた。



『どこかいくときは、きちんと母ちゃんに言ってからでしょ』



心配して言ってくれてるんだって分かってたけど、それと同時にどうしてそんな怒るん?って疑問だった。



『クツはいたら、声かけようと思ってたよ、…そんな怒らんでもいいやん』



私は母ちゃんが醤油ないって言ってたから、近くのスーパーまで買いに行こうかなって思っただけやのに。



『それにどこいくの?もうすぐ父ちゃん帰ってくるから、一緒にご飯食べるんやろ?』

『それに夜はあぶな_』



なんだかイライラしてしまって、もう怒られるのは嫌で、母ちゃんの言葉を遮って、『もう分かったから、うるさい!』と、思わずそう言ってしまったんだ。