「立夏と一緒に」
一呼吸置いてから呼ばれた自分の名前が、とても特別な響きに聞こえた。
まるでそれはプロポーズのよう。
それでもまだ織の口からちゃんと聞きたい。
「……えっと…それはつまり…」
わざとらしくそう言って、ワクワクと期待しながら、織の返事を待つ。
まだ顔をおおったままだから、もごもごと声がこもってしまったけれど、きっと織には届いているはずだ。
またシーンとした沈黙が流れたけれど、もう気にならなかった。
「……あ…、りつか、あれ見て」
……え?なにを?
何事かと思い、とっさに顔から手を離す。
「なに?どれ?」
不思議に思って問いかけると、織は左手をあげて指差した。
織が指差しているのは、私の右側。
右へ振り向くと、すぐそばに大きくて背の高いクリスマスツリーが、堂々と立っている。
「わぁぁ……」
思わず声が出てしまうほど、きれいで驚いた。
さっきまで白で統一されていた光が、カラフルに彩られていたからだ。



