「ほら、おいで」



きっと織が驚くようなこと、言っちゃうから。



「………織が好き…!」



一度目のすきは小さな声しか出なかったけれど、二度目はちゃんと言えた。


……い……言ったんだ…わたし


ずっと言えなかった言葉を、今言ったんだ。



「…………」



ぎゅっと抱きしめているから、織がどんな顔してるか分からない。


……え…えぇっ…無反応?!


しばらくたっても、織はなにも言わない。

ひとつ変わったのは、私の背中を撫でる手が、ピタリと止まったことくらいだ。


ど、ど、どうする?!

どうするの、立夏?!


沈黙が流れるにつれて、だんだん恥ずかしさで顔が熱くなってきて、ぽろぽろ溢れていた涙は止まった。


そして自分から大胆に抱きついたことが今更恥ずかしくなってきて、思わず手を離す。


泣いた後の顔を見られないように、両手で自分の顔をおおった。


ドキドキ、ドキドキ、心臓の音がはやい。


しばらくの沈黙の後、「ふっ」と柔らかい笑い声が耳をくすぐった。



「……来年も…、…年老いても…、毎年このクリスマスツリーを見に来たいな」