「ほら、おいで」



織の熱が伝わって、私まで熱くなってくる。


…よかった…ちゃんと、嬉しいんだ


まるで、とらないでって言われてるみたい。

俺のだから、とらないで、ちょうだいって。


なんだか珍しく人間らしくて可愛いから、思わず笑ってしまった。



「…ふっ…くふふっ…」

「……なんですか」

「おもちゃとりあげられた…子供みたい…だなぁ…って」



かわいいから。なんて素直に言うのは恥ずかしいから、代わりにそんな言葉を口にする。

サプライズ成功だね。

織のいろんな顔が見たくて、いつしかサプライズが好きになってしまった。

中学校の頃なんて、織のびっくりした顔が面白くて、よく廊下でおどろかしてたなぁ…

…ん?あれ?それはサプライズじゃないか



「……嬉し涙だから」

「え…?」



懐かしい思い出をぼんやり浮かべていた私は、気の抜けた返事を返してしまう。



「さっきの……嬉し涙…だから」



今度は、はっきりと耳に届いた。

少し照れくさいのか、目を泳がせている。


……やっぱり、あれは涙だったんだ