「ほら、おいで」




「……?どういう…こと?」



首を傾げて、うーんと考えていると、ある一つの考えが浮かんだ。


ん?もしかして織…


「わたしが寝てるすきに触った?!」


織とは幼なじみで、小さい頃から一緒にいたし、中学校までは同じ学校だった。


もしかして私が知らないすきに、ぷにぷに触られてた?!


驚きのあまり、自分の頬を両手でピタリとおさえた。


すると織は、口の端をかすかにあげて、ふっと笑う。



「あ!やっぱり、図星なんだっ」



ちがうよ、とも否定しないし、そうだよ、とも言わない。


どっちなの?!


それなのに、織があまりにも優しく笑うから、私は一歩、織に近ずいた。



「……べつに、ほっぺくらいなら…」



いいよ。


ほっぺくらい、友達同士でだって触れ合うし、べつに大したことない。


そう思うのに、心臓がドキドキ、どんどん速くなっていく。


私をじっと見つめる織に、冗談だよって言われたらどうしよう。

思わず俯いた。


俯いたあと、そっと頬に触れた少し冷たい手。

びっくりして肩がビクッとなった。


いつも織の手はあたたかいのに、まるで指先が雪のように冷たい。


やっぱり、ほら、私に上着をかけてないで、強がってないで、


素直になればよかったのに。