「ほら、おいで」




°




「__今日はミカとショウを助けてくださって、ほんとうにありがとうございました…!」



このありがとうは、お別れの合図だと知るのに時間はかからなかった。

ミカは母ちゃんに抱きあげられて、ショウは父ちゃんに抱きあげられて、ふたりとも疲れ果てたのか、眠ってしまった。


……まだ一緒にいたいなぁ


まだ別れを受け止めることができず、「いえいえっ」なんて笑っておきながら、心の中ではそんなことを考えている。



「おふたりはショッピングモールに行く予定だったのにお時間とってしまって…」



ん…?

わたしショッピングモールに行く予定なんてあったっけ…?


ぐるぐる記憶をたどっていると、ミカが母ちゃん達と無事に会えた頃のことを思い出した。


_『ミカがご迷惑をおかけして…ほんとうにすみませんでした』


『わたし、ここのショッピングモールに来る予定だったので、ぜんぜん!ミカとお話できて楽しかった…すごく元気もらいましたっ』



そうだ…わたし、ミカの母ちゃんと父ちゃんに元気になってほしくて、とっさに思いついたウソを言ったんだった…!!

もちろんそれを…織が知ってるはずもなく……