塩彼氏の愛③ 学生編

合コン当日のその日まで友達に連れ回され
いろんな所に行った。
毎日が楽しくてパラダイスだった!

ネイルにも行ったし

フェイシャルエステの体験にも行った!


美容院は…
私は小さい頃から顎下くらいまでの切りっぱなしのボブヘアー。成人式があるからと伸ばしていたんだけど、前撮り撮影はしたから、切っちゃったんだよね。成人式の事は…また考えればいいでしょ…。やっぱり慣れ親しんだこの髪型がしっくりくるんだよね。


小さい頃は、ただ単に動きやすいからだけだったけど、ロングにすると少しキツイ印象になるみたい、ショートにしてもなぜかキツく見えるみたい、それが嫌でね。


ちょっと幼く見えるかもだけど
私は気に入ってる。



ほんなこんなで合コン当日の昼休み
いつも一緒にいて、合コンにも一緒に行く友達6人とワイワイしながら学食へ行くと


後ろから不機嫌を隠さない見知った
低い声が私を呼ぶ。


「…おい、ハナ、オマエなんでそんな格好して
校内をうろついてるんだ?」


しまった…
浮かれすぎてユンちゃん目撃情報を
しっかり聞いてなかった……


そう、私は今日はいつものパンツスタイルではなく、スカートを履いているのです。


なんてったって、初めての合コンですからっ!


でも正直に言うと
お兄ちゃんにチクられる可能性があるので
上手く誤魔化す事にする。


私は意を決して振り返り


「おー、ユンちゃん、どうしたの?
珍しいね、学校で会うなんて…」

と、苦笑い…

友達たちは急に大学イチのイケメンのユンちゃんが近付いてきて、ビックリした様子で私を見ると質問の嵐が飛び交う


「えっ?ハナ、三井君と知り合いなの?」

「ユンちゃんって…ハナ…?
随分と親しそうだけど……」

「ハナ?えっ?なんで三井くん??」

「ギャー!ハナ?どういうこと??」

ハナッ??

ハナちゃん??

ハナァ〜?

ハナ??

ハナちゃんコール鳴り止みません。


友達たちは突然の事で混乱を隠せない様子