【短編集】 and You.

「待て~!」



遠くから子ども達のはしゃぐ声がする。
公園の小さな広場で鬼ごっこでもしているらしい。

秋もすっかり色付いて、黄葉した葉っぱがハラハラ落ちる。
この公園も例外ではなく、落ちたイチョウが絨毯のようだ。

子ども達の邪魔にならないようにと気にしつつ、ブランコやシーソーの側を通って、隅っこのベンチへ。

傾き始めたお日さまのせいもあって、何だか少し物悲しい。



「昔を思い出すなぁ」