【短編集】 and You.


こっちの思考に気付いてない彼が、回していた腕を外して、2、3歩前へ。
場の空気を換えるように、わざと大きな声を出して。



「そんだけ、愛サレテルってことだろ?」



イタズラが成功した子どもみたいに、歯を見せて笑って。

イライラしたり、ムカついたり。
だけど、そんな彼のことを嫌いじゃないなんて。



末期だと思う。
きっと、一生治らない。



【完】