チョコの入った小箱を紬に差し出す。






「遠慮しとく。てかそれ、あいつにちゃんと渡しな?」



「受け取らないってわかってて渡すのも…」



「ほんとに受け取らないのかな〜?莉子からなら受け取るかもじゃん?彼女なんだし」



「……そんな優しさ、頼くんにあるかな〜」







なんて言ってしまうわたしは頼くん並みに冷たい…かも。





「残すは放課後のみだね。頑張れ」






紬はそう言うと本の世界に。





放課後…なんて言われてもな〜。



手作りしたぶん、受け取ってもらえなかった時のショックさは相当だろうし…





そう思うと渡せそうにない。