「でも振られたんでしょ?」





うっ……



グサッと刺さる言葉を…。





「あいつを忘れさせる方法教えてあげよっか?」





本から顔を上げ、わたしの瞳に重ねてくる紬に大きく頷いた。







「それは……新しい恋!よ」



「新しい恋…?……そんなの無理だよ〜」



「そうやってはじめから無理って決めつけてるから次の恋に進めないんでしょ?ちょっとはあいつから離れて他の男子にも目向けてみたら?」



「この1年、頼くん一筋だったんだもん…それをいきなり他の人になんて…」



「うん、確かにそれはそうだね。ま、ゆっくりでいいんじゃん?」



「…わかった…頑張ってみる」






頼くんより好きになれる人が現れるなんて今は信じられないけど、このまま叶わない恋をしてても無駄だもんね。