下駄箱に着くなり頼くんのローファーを探す。





「…あるっ」




てことはまだいるんだ。





とりあえず頼くんの教室に足を向ける。






……でも…




「あれ?いな、い……」





頼くんの机のそばまで行き、ため息をつく。




わたしはとことん頼くんに振り回される。





でも、一周回って好きになる。





この好きだけは、誰にも止められない。




それはわたし自身さえも。






ふと窓の外に目を向け、体育館に明かりがついていることに気づく。