「ちょっと莉子、無理しないでよね?」



「わかってるよ」





2学期と言えば、行事が盛り沢山だ。




今週末に控えた体育祭もその中の一つ。






と言ってもわたしはこの前の件もあり、出られる種目はたったの一つ…





「それにしても、よりによってなんでリレーなんて選ぶわけ?」






そう言った紬の視線からゆっくりそらす。






「だって走るの好きだし、唯一の得意分野?だから」



「ま、確かに莉子は足速いもんね」



「でしょ!?」



「でもさ、まだ完治してないんでしょ?」



「……たまに痛むけど、もうほぼ完治だよ」