頼くんを堕とす方法

「あのさ…この前「野々宮さーん、中へどうぞ〜」





頼くんの言葉に被せるように呼ばれてしまった。






「い、行ってくる」



「…ん」






素っ気ない返事だったけど、今のわたしにはそれだけでもじゅうぶん。






検査を受けながら頼くんのことを考える。








もしかしたら頼くん、責任感じてるのかも。





わたしがこうなったのは自分のせい…って。




さっき、何を言いかけたんだろう?






「これで検査は終了です。結果が出るまでお待ちください」