頼くんを堕とす方法

「でも右京くんがすぐに対応してくれてよかった。野々宮さん熱中症も酷かったみたいだから…」



「あいつ、ほんとバカすぎ。こんな太陽ガンガンの時に……呆れる」







…はい…ごめんなさい。




こればっかりは呆れられても仕方ないです。






「そういうこと言うわりには運んできた時すごく心配そうにしてたじゃない?あんなに焦った右京くんの顔、先生初めて見た」



「………ま、あいつを追い込んだのは多分俺だと思うんで…色々考えこませたんだろうな、って」



「大事にしなさい。その気持ちも、それからあの子のこともね」



「……」



「そろそろ野々宮さん起きると思うから、右京くんは学校戻っていいわよ。今日はありがとう」



「…あの……あいつに俺のこと言わないでもらっていいですか?お願いします。じゃ戻ります」






そう言った頼くんの足音が遠くなっていく。