「……貸して。」
ななちゃんが持ってる本が重そうだから、もりりんの手伝いの時みたいに、本を1冊ずつ取っていく。
これがあずさだったら、絶対、全部持たすだろうけど。でも相手、ななちゃんだし。
「人選ぶとか最低だな!」って、言われそうだけど……。
……悪ぃかよ。
選ぶよ。好きなんだから。当たり前だろ。文句あっかよ。……って。
誰に言ってるかわかんない会話が、頭ん中で勝手に進む。
「……行こ?」
「あ、……は、ハイ」
先頭で教室を出て、歩き出す廊下。
真っ直ぐに伸びる廊下を、10歩ぐらい歩いたら。
ななちゃんが後ろから、チマチマついてくる気配がすっから。
やべぇ、って……悶えそうになる。
たまんねぇって、ニヤケそうになる。
だって俺のあと、着いてくんだよ?
すごく、ない?
追いかけてくんだよ?
やばくない?
思わず、「好き」って言いたくなった。
勝手に口が、動きそうになった。
「好き」って、そんな簡単に言えるような言葉じゃないのに。
*つづく*
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