俺が隣に座っても、ななちゃんはうんともすんとも言わない。
なんも、全然、……気にしてないってこと。
それとも、なんだコイツって、やっぱ不審に思われてんのか。
でもそんなの、関係ねぇし。
ななちゃんがどう思ってようが、関係ない。
菊の弟にも、愛原さんにも……それから、ななちゃんにも。
もう遠慮はしないって、決めたから。
だからこんな風に隣に座って、俺なりにアピールしてるのに。
「……。」
ここに来て、困った。
なにか話さなきゃなんにも始まらないし、黙ってたらそれこそ不審者。
なのに、なに話せばいいのか、全然わかんなくて、困る。
別に、俺はななちゃんみたいに人見知りってわけじゃないのに。
なのに、どんな話をすればいいのかわかんなくて……俺まで人見知りみたいになってる。
わかんなくて、困って……とりあえず、置いてあるミサンガの本を手に取った。



