「……意味、最初は難しくて、……でも、スー先輩上手で、教えて、もらって」
「……」
「……でも、まだ下手、で」
「うん。」
そうだ、忘れてた。
ななちゃん、すんげぇ人見知りなんだった。
人見知りだから、焦らさないで、返事待ってやんなきゃなんねんだ。
大丈夫、わかってるから。
俺、ななちゃんのこと、ちゃんとわかってる。
人見知りなら、ゆっくり時間をかけて、少しずつ話せばいい。
俺、待つし。
ななちゃんがゆっくり話すなら、俺もゆっくり聞くし。
人見知りのななちゃんと向き合うことを勝手に決めて、隣の椅子を引いて、勝手に座り込んだ。
初めての、隣同士。
もし、同じ学年で、同じクラスだったら……こーやって、隣同士で座る機会もあったのかなって。
妄想の中なら、いくらだって隣に座ることできんのに。
現実は、隣に座ることだけで、奇跡みたいなもん。



